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オラツィオ・サッタの時代

美しいと感じるということは何に起因するのでしょう。

この1955年式アルファロメオ1900 CSSを見ると、なんと美しい車であろうと思わずには居られません。



アルファロメオ1900はアルファロメオが創業以来初めて「生産ライン」を使って制作した車です。
同時にこれは独立したシャシーを持たないアルファ初の量産車でもあります。

設計はオラツィオ・サッタ
架装されるボディはアルファロメオ生産ラインのものもありますが、このCSSはツーリング社製の"スーパーレッジェーラ"ボディ。
アルミのパネルを手で叩きだした、まさに珠玉のボディ。

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1900のフロアパンを切り詰めショートホイールベース化した「コルト・シャシー」は1952年に登場し、ツーリングを始め、ピニンファリーナ、GHIA、ザガート、カスターニャなど様々なコーチビルダーが魅力的なボディを架装しています。
なかでも何十年もアルファと密接に係わってきたカロッツエリアがこのツーリング社。

このツーリングスーパーレッジェーラ・ティポIIIは、ハンドビルドのアルミ合金製ボディを持つだけでなく更なる軽量化を目指してリアウィンドウは重いガラスを止め、ボラーニ製ワイヤホイールはアルミホイールを有しており、前面に冷却ダクトを持つ非常に大きなアルフィン・ドラムブレーキが採用するなど様々な軽量化が図られています。
そしておどろくべきことに5速のギアボックスは「フルシンクロ・ギヤボックス」とされています。

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現代のアルファロメオが美しくないなどとは申しません。
159もブレラもジュリエッタもそして4Cも魅力的な車です。それでもこの50年代のアルファロメオを見るにつけ、同じ「美」というものではあっても、その別なステージを持つ車であると思います。

たかだか1975ccの4気筒エンジンを積んだクーペではありますが、まさにアルファロメオの何たるかを端的に表現できているところもまた傾倒する理由のひとつ。
マセラティ製3.0LのV6エンジンに加給器を付けた、オーバー500PSのエンジンを持つアルファロメオもまた、その存在理由はあるのでしょう。
でも本当にそれで正しいのか。この小さな1900を見ると、"サッタの時代"を尊重するという手法もまた、正しいのではないかと思うのです。

温故知新。この言葉を今のアルファロメオに捧げます。また明日(^.^)/~~~




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第一作:1話2話3話4話5話6話ネタばらし(^O^)
第二作:1話2話3話4話
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第十作:1話2話3話4話

一話読み切り:ショート・ショート

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