何やら今シーズン最強の寒波がやってきているということですね。
午前中ははっきりしない空模様で肌寒い。
ちょっと近くまで出掛けるのも億劫な時期、今日はライトロードスターに乗ってみましょう。
暖かくなってからでは履けなくなるから、今日はスエードのウイングチップを履いて。
ウイングチップと言ってもスエードですし、靴底も硬質ウレタン製なのでとてもカジュアルな靴。
いわゆるドレスダウンと言うやつですね。ですからパンツもチノーズなどで全くOK(^O^)
このライトロードスターにはきちんとしたチェーンカバー(バッシュガード)があるので今日はバングルは不要。
少し陽が射してきましたが寒い寒い。近所のお寺さんの横で小休止。
バッシュガードと書きましたがこのチェーンリングは元来シクロクロス・レース用のシングルギア。
T.Aというフランス製のクランクセットですが、私が若い頃にはすでにレース用ではなくて趣味の自転車用として好事家の皆様に使われていました。
インナーギアが小さいものはツーリスト用、クロスレィシオのものはスポルティーフなどに重用されていました。
シクロクロスとは云わばロードレーサーのような競技用自転車で行うダートコースのレース。
フレームスケルトンやギヤ比そしてタイヤなどは、舗装路を高速で疾走するロードレーサーの自転車とは異なります。
このシクロクロス用のチェーンホイールは泥だらけになり、場合によっては寒さで(シクロクロスは冬季の競技)変速機が凍り付いてしまうことも。
ですからフロントチェーンホイールはシングルにする代わり、リヤはワイドなギヤレシオにすることがあります。
そして過酷なコースの泥や枝の巻き込みを防ぐために、ギヤ板の左右からガードするような構造になっています。
この競技用のチェーンホイールを使ってバッシュガードの役を目論んだわけです。
トランスミッションはスターメイアーチャーの5速のハブギア(内装ギア)。
イギリス製のこの変速機はスノッブの国らしく、ガチャガチャと多段ギヤの上をチェーンを滑らすような「はしたない」所作ではなく、ハブの内部に設けられたサンギアとプラネットギアの組み合わせで静粛に・速やかに変速を行わせようというもの。
シティライドの自転車にもよく用いられている変速機ですが通常は3速のもので、その構造上ギヤ比も割りとワイドレィシオになります。
レース用のような細かなギヤ比を構成しにくいこと、軽量化しにくいこと、そして多段化するにはコストのかかることからいまではマイナーなものになってしまいました。
けれど近年、日本製の8速(!)のハブギアなども出てきており、そのメンテナンスの簡便さと堅牢な構造から再び見直されているのは嬉しい限りです。
このS-5というスターメイアーチャーのハブギアは1977年~1981年の間に製造されたものです。
いまでは台湾資本に買収されてしまったスターメイですが、この頃はまだ正統派のイギリス製。3速のワイドレィシオにレンジ切り替えのサンギアをもう一つ組み込み、クロスレィシオ化した5スピードの内装ギアです。
上の写真の右側のハブシャフトから出ているトッグルチェーンがプラネットギアの選択用。
スーパーロー(ギヤ比0.67倍)、ノーマル(1.00)、スーパートップ(1.50)という3速。
左側にもトッグルチェーンがあり、こちらがギヤレンジそのものを縮小するもの。チェーンを引くとローとトップのギヤ比が縮小され、スーパーローがロー(0.79)にスーパートップがトップ(1.27)へとなり、都合5速を実現します。
街中では左側のレバーを引いておき、ロー・ノーマル・トップで使うのが丁度良い。長い急な下り坂では左側のレバーのみを倒せば、ギヤ比はスーパートップへとなります。
同様に上り坂はローで登りますが、勾配がキツくなったら左のレバーを倒せばスーパーローへと切り替わります。
構造はかなり複雑。展開図は以下の如く。
暫くするとねずみ色の雲が近づき、風も非常に冷たくなってきました。
「・・・雪?あちゃ~雪降ってきた!!」
いやはや寒いわけです。ひらひらと雪が舞っているじゃァありませんか。
こりゃ参った。まだ30分も走っていないけど、ひどくならないうちに帰ろうか。
先日ようやく見つけたラバーペダルはとってもいい具合。
今日のような硬質ウレタン底の靴で踏んでも滑らないし靴底へのダメージも無いし。
思えばこのライトロードスターをオーダーしたのは私が27歳の時。
あれから四半世紀以上、いやもうじき30年になろうとする時間が過ぎていますが今でも決して不具合もなく快調そのもの。
ワイヤーやタイヤは何度も交換したけれど予備のストックも数セットあるので大丈夫。
チェーンはハブギアのおかげで厚歯(1/8インチ)用のもの。今はイギリスのブランプトンを懸けています。
厚歯用のチェーンは近年ピストが街乗りで使われるようになって選択肢が増えたのは嬉しい誤算。
あと何年乗れるのか?などというと怒られるかな。
ハブギアならではの「チッ・チッ・チッ・・・」という控えめながら上品な音を聞きながら走るのは、まさにオーナーだけに許された特権。
もう少しあたたかくなったら近くのチューリップ畑にでも出掛けましょう。 また明日(^_^)/~~~
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