良い火花の為に・実践編

さてようやく156のイグニッションコイルとプラグの交換を済ませました。

もし交換前後で変化があればと、久しぶりにウエアラブル・カメラで記録してみました。
先ずは主治医のお店に向かう前。チョット遠回りしていつものバイパスへ。



とりたてて加速に不具合はありませんし高回転を嫌っている感触もありません。この発進時にはローで6,400rpm、2速で4,500rpmほど回っています。高速道路ではないのでこれ以上回すことはできませんね。
けれど動画で見てもやや重く回っている感じが拭えません。特に4,000rpmを過ぎた辺りからはアクセルの開け方と回転の上がり方のタイムラグが増えてきます。

なんやかんやで主治医のお店に到着。早速お願いしましょう。



前側のバンクはとっても簡単。これだけなら私だって臆さずに作業できます。
けれど問題はこの後・・・アルファロメオは何をやるにも手がかかる。

エア・インダクションボックスを外し、ブローバイホースも外してようやくイグニッションが見えてきます。
この作業を自分でやるとなると、少々気が引けます。何本のクリップとネジを外すのか。しかも落としたら面倒なことになりますし。
さてエア・インダクションボックスが外れました。
これは後側バンクのヘッドカバーも兼ねていて、一体成型されてます。



L字に立ち上がった部分に細かいリブ状の物があるのがおわかりでしょうか。
ふつうに考えれば、L字部分の捻じれ強度確保のためにこのリブを設けると思うべきでしょうが、私には「カッコよく」させるためにやっているのではないかと見えてしまいます。
取り外さないかぎり決して見えない部分ですが、だからこそ限られたオーナーにしか見ることがない部分にカッコつけている、そんなイタリア人の心意気を感じさせます。



後はイグニッションを外し、プラグを入れ替え、そして元通りに組み上げます。
Oメカニック氏曰く、この作業は5年ほど前に私の156で交換してから一度も行っていないとのこと。
さすがは手慣れた様子で淡々と、交換作業と再組付けを済ませていきます。
外したプラグはこんな感じ。
5万キロほど使ったわけですが6本ともこのような状態で、電極も汚れてないし摩耗もしておらずいい感じです。





ハイ、完成！！
外した6本のイグニッションには矢張り「メイド・イン・スロベニア」の文字が・・・
何だ純正部品じゃないの。これって結構安心材料ですわ～



そうそう、しばらく入院していたこの車のオーナーさんが「取り敢えずのゴール」を迎えたため引取りに見えました。



主治医からは様々な問題を抱えていたスパイダーだったと聞いています。
ここではその詳細をお知らせできませんが、幾つもの酷い処置をされたままの状態であったとのことです。
・・・でもとっても有名なイタリア車専門店で購入したんですよ、このオーナーさん。
ま、他人様の車のことはこれくらいにしておきましょう。

ではでは～早速試乗してみましょう。



一言で云えば「滑らかに回る」エンジンになりました。
動画の50秒辺りで車線変更して5速→4速→3速とシフトダウンして踏み込むシーンが有るのですが、若干の上り坂ですがトルクフルに、しかも排気音は粒が揃って気持よく吹け上がっていきます。
以前と比べ、アクセル開度にきちんと比例するトルクのツキ感が気持ち良いです。
排気音がグズらなく聞こえるのは、きっとそのおかげでしょう。

このバイパスはネズミ捕りと覆面パトカーが徘徊していることでも有名な道ですので、これ以上の速度では走れません。それでも加速した後は思わずヤバイと思わせる速度域だったのですぐに減速しています。
点火系が健康体になれば、しばらく走った後にはきっとECUは学習してセッティングを変えることでしょう。
この後済ませなくちゃいけない用事があったものですから、今日は十分に走りこむことはできませんでした。
それでも帰宅した時にはアイドリングは今までよりずっと静かに、そしてタコメーターの針幅1,5本ほど低い回転数で落ち着いて回っています。

じつはこのところ朝の始動時には不完全燃焼気味の、ガソリン臭の強い排気を感じていました。
冷間時にこんなに混合気がリッチに振れているのは、もしかしたら点火系の能力低下に依るものではないのかと危惧しています。
明日の朝確認しようと思っています。もし明日の朝、その排気臭に変化があればその危惧は矢張り本当であったということになります。
ともあれ、点火系のデフォルト化は安心感と爽快感を与えてくました。
確かに掛けたコストは少なくないけれど、得られた結果は十分にリーズナブルです。

・・・・15万キロをともにしてきたイグニッションコイルどうしましょう。
あ！ヤフオクで売っちゃおうか。　また明日(^_^)/~~~






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